Author Archives: 永野裕之

1974年東京生まれ。
暁星高等学校を経て東京大学理学部地球惑星物理学科卒。
同大学院宇宙科学研究所(現JAXA)中退。
高校時代には数学オリンピックに出場したほか,
広中平祐氏主催の「数理の翼セミナー」に東京都代表として参加。

現在,個別指導塾・永野数学塾(大人の数学塾)の塾長を務める。
これまでにNHK,日本経済新聞,『日経おとなのOFF』他
テレビ・ビジネス誌などから多数の取材を受け,
週刊東洋経済では「数学に強い塾」として
全国3校掲載の1つに選ばれた。
NHK(Eテレ)「テストの花道」出演。

著作に『大人のための数学勉強法』
『大人のための中学数学勉強法』(以上ダイヤモンド社)。
『根っからの文系のためのシンプル数学発想術』(技術評論社)。
『問題解決に役立つ数学』(PHP研究所)。

プロの指揮者でもある。
既婚。2女の父。

【新刊】『東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法』~プロローグ

 

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2014年1月。朝焼けが嘘みたいに綺麗な冬晴れの朝、最愛の父が他界しました。

父に胃癌が見つかったのは5年前のことです。それからは入退院を繰り返し、やがて肺や肝臓への転移も見つかりました。父が亡くなる前日、私は父を見舞いました。いよいよ死期が迫っていることを感じていた私はその日が最後の会話になるかもしれないと覚悟をしていましたし、おそらく父も同じ気持ちだったと思います。

何を話そうかと逡巡しながら病室のドアを開けた私の目に入ってきたのはしかし、初めて見る、酸素マスクを付けられた父の姿でした。既に意識はほとんどなく、まともな会話ができるような状況ではありません。
少なからず狼狽している私のもとに、程なくして担当のお医者様がいらっしゃいました。
「本日中かあるいは両日中には危険な状態です。ご家族を呼んでください。」

父、危篤…覚悟はしていたはずなのに、非情な現実が私の頭と心をむちゃくちゃに揺さぶりました。

夕方以降血圧と心拍が、まるでグライダーが着陸するかのように少しずつ下がりはじめます。そして翌日の朝午前7時15分、大きく2回「ふうっ」と息を吐いてから、静かに父は逝きました。
享年73歳でした。

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※病室から撮った朝焼け

父は、ピアニストで音楽教師だった祖父の家に6人兄弟の3男坊として生まれました。父の経歴はざっと次の通りです。
大阪府立豊中高校から東京大学理科一類に入学。同大学工学部航空学科を卒業後、43歳で同大学教養学部の教授に就任。退官後は埼玉工業大学学長。主な研究テーマは認知科学的視点からの知識情報処理(推論、学習、 知識獲得など)。 東京大学名誉教授。工学博士。瑞寶中綬章。

物心がついた時から父はずっと私の憧れであり目標でした。私の行動原理の根っこにはいつも「父に褒められたい」という願いがあったように思います。それだけに数年前に自分の年齢が父の半分に達してしまったときは、余りにも自分がまだ何も成し遂げられていないことに愕然としたものです。

私は今、一数学教師として数学を学ぶ意義と意味、そして楽しさを一人でも多くの方にお伝えすることをライフワークとしていますが、その方法論のほとんどは父から受け継いだものです。父が教えてくれた勉強法は、研究者としてあるいは教育者として父が長年積みあげてきた経験と信念に裏打ちされたものでした。それだけに説得力があり、また実際に効果のあがるものばかりです。
父を亡くした今、これらの勉強法を次世代にお伝えするのは息子として、というより教育者の端くれとしての私の責務ではないかと思い、本書の筆を取りました。

父は基本的に寡黙な人で、子どもに「~しなさい」と命令するようなことはない人でした。いつも書斎で穏やかに読書や書きものをしていた姿が目に焼き付いています。日曜日になると、そんな父に1週間分の質問をするのが楽しみでした。私が書斎を訪ねると、どんなときでも手を止めて必ず真剣に一緒になって考えてくれたものです。そうして父が導き出してくれる「答え」や「ヒント」は勉強に伴う漠然とした不安を払拭する精神的な心構えであったり、テストの点数を上げるための即効性のあるテクニックだったりしました。
我ながらなんと恵まれた環境にいたのだろうと思います。

本書は、学生さんのみならず、勉強しようという意欲のある人、あるいは勉強しなければいけない環境にある人なら、どなたにも役立ててもらえると自負しています。正しい勉強法を身につけるのにタイムリミットはありません。あなたが今、何歳であったとしても勉強のコツが分かった途端に、いかなることにも挑戦できるようになりますし、その多くを成し遂げることができるでしょう。
「勉強なんてしたくないなあ」
「こんなに勉強しているのに、なんでできるようにならないんだろう?」
「他人に負けないようにするにはどうしたらいいんだろう?」
などの悩みを抱える読者の皆様にとって本書が、私にとっての父のような存在になりますように…

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※父と姉と筆者(5歳)

お父さんへ
あの日、最後に言いたかった言葉を胸に書きました。
「たくさんのことを教えてくれて、ありがとう」

 

本書の主な内容

目次は…『東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法』目次(PDF)

◎勉強ができるために必要な3つの要素
◎トップを狙う勉強と平均点を狙う勉強の違い
◎覚える力より考える力
◎本質にたどりつく最短思考法
◎プロセスを見る眼を養う魔法の言葉
◎熟考のススメ
◎目標の立て方
◎自信のつけ方
◎あらすじ勉強法
◎キッチンタイマー勉強法
◎主体的勉強のススメ
◎『今日学んだことノート』をつくる
◎記憶の3ステップ
◎記憶力を高める7つのポイント
◎ストーリ記憶法
◎イモヅル記憶法
◎永野式反復法
◎手は第二の脳
◎英語脳を手に入れる方法
◎『戻りま表』の活用
◎計算ミスをする4つの理由とその対処法
etc…

出版社サイト⇒東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法(PHP研究所)

『学び続ける理由~99の金言と考えるベンガク論。~』(戸田智弘著)に取り上げていただきました!

 

ダウンロード

昨日(2014/9/18)発売の『学び続ける理由 99の金言と考えるベンガク論。 』(戸田智弘著/ディスカバー21)でご紹介いただきました!

本書は15万部を超えるヒットとなった『働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。 』の続編です。さっそく電子書籍版で拝読しましたが、引用していただいたのは拙書『根っからの文系のためのシンプル数学発想術』の中の次の一節でした。

そもそも数学は
「ものごとの本質を見抜こう」
「目に見えない規則や性質をあぶり出そう」
という精神を養い、筋道を立てて物事を考えていく力を養う学問です。抽象化すなわち本質をあぶり出すことこそ数学の最大の目標であると言っても、決して過言ではありません。(P165)

本書は「古今東西の名言とともに、『学ぶことの意味』を今こそ考えよう!」という趣旨のもとに書かれていて、11章にわたって勉強に関する99の『名言』が紹介されています。

私は第9章「数学を学ぶ意味」の中で取り上げていただきました。ちなみに同章のラインナップは

第9章 数学を学ぶ意味
No73 三田紀房『ドラゴン桜』(漫画)
No74 北野武(タレント、映画監督)
No75 永野裕之(数学塾塾長)
No76 新井紀子(情報学者)
No77 諏訪哲二(元高校教師、思想家)
No78 橋本武(元国語教師)
No79 アインシュタイン (理論物理学者)

となっています。他の章を見てみると、内田樹氏、寺山修司氏、ピーター・F・ドラッカー、ビスマルク、カール・セーガン、ヘーゲル、井上ひさし氏、山本五十六氏など錚々たるメンバーが並んでいますので、その中に加えていただいて大変光栄です。嬉し恥ずかしですが、とても励みになりました。

著者の学びのフィールドは多岐にわたっていて大変楽しめる本になっていると思います。ご自身は「支離滅裂」だと謙遜されていますが、常に学び続けてこられた姿勢には見習うべきところが多いです。ご興味のある方は是非!

日経おとなのOFFで拙書をご紹介いただきました。

 

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現在発売中の日経のおとなのOFF最新号(2014年8月号)で拙書を2冊ご紹介いただいております。

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今号の特集は「脳に効く!おとなの算数」で、「データにだまされない統計術」、「大学生が間違える小学校の算数」、「素数とπの迷宮」など興味深い記事が目白押しですが、拙書が紹介されているのは「この本できっと算数にはまる!」のページ。紀伊國屋書店の店員さんが「多彩な数学の魅力に触れられるえりすぐりの本」として大人のための数学勉強法 根っからの文系のためのシンプル数学発想術を取り上げて下さいました。せっかくなので紹介文を引用させていただきます。
m(_ _)m

「大人のための数学勉強法」
問題を解くコツがつかめるおとなのための参考書
→数Ⅰレベルの問題をベースに、いかにアプローチして問題を解くか、そのコツを紹介。次数を下げる、周期性を見つけるなどのアプローチ法で、東大の入試問題も分かりやすく解き明かす。数学ノートの作り方や正しい問題集との向き合い方など、勉強法も伝授。

「根っからの文系のためのシンプル数学発想術」
仕事のヒントにもなる7つの発想パターン
→芥川龍之介の妻への手紙を例に発想術を解説し、マクドナルドのハッピーセットを例に正しい論理を導くコツを紹介。変換(言い換え)、具体化(例え)、逆の視点(背理法)など、数学の解き方を、数学以外の事例を使って紹介。仕事にも応用できるヒントが満載だ。

いやあ、嬉しいです♪(*´∀`*)
1人でも多くの方に読んでもらいたいと思って書かかせてもらった本をこうしてご紹介頂けるのは本当にありがたいです!紀伊國屋書店の店員さんには菓子折りを持ってご挨拶に行きたいくらい(笑)。

それにしてもこのページ書籍紹介らしくなくてなんだかお洒落ですねえ。

 

 

【書評】『問題解決に役立つ数学』~リクルートワークス研究所機関紙Works~

 

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“人と組織の「新しいコンセプト」を提起する研究機関”であるリクルートワークス研究所の機関紙Worksで、拙書「問題解決に役立つ数学」(PHP研究所)を紹介していただきましたm(_ _)m

リクルートワークス研究所 | Works Institute

主に人事担当の方が読まれる機関紙のようです。

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拙書について1ページ丸々を使った書評が載るのは初めてのことでとても光栄に思っています。太っ腹なことにリクルートワークス研究所さんのサイトで全文が公開されていますので、宜しければ御覧ください。

pdfアイコンBook~畑違いに学ぶ人事の知恵~ 『問題解決に役立つ数学』(永野裕之著)

 

取材の歳、ライターの方は
「こういう本はこれまで見たことがありません!」
「私は文系ですが、高校時代にこの本に出会っていたら人生変わっていたと思います!」
等など、褒めちぎってくれました(∩_∩;)
半分(以上)はお世辞だとは思いつつもやはり嬉しかったです♪

出版の機会を頂戴したときはいつも、一人でも多くの方に読んでもらいたいと思って精魂を込めて書くのでこうしてご紹介頂けることは本当に有難いです。ただただ感謝。

 

【新刊】ふたたびの微分・積分(すばる舎)

 

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4/12にすばる舎さんから出る新刊ふたたびの微分・積分の見本が届きました!\(^o^)/

本書は拙書としては初の本文2色刷りです。数式や図の理解を助けてもらうために2色刷りは是非とも実現したかったので、出版社さんに無理を言ってお願いしました。また全体の分量も企画段階で考えていたよりもおよそ2倍に増えています(・_・;)。担当の編集者さんに「紙幅の制約よりも分かりやすさ、内容第一でいきましょう」と言って頂いたおかげで書きたいことはすべて書かせていただきました。私の我儘を通して頂いて感謝しています。

 

本書のターゲット

  • 昔、表面的に微分・積分を学んでしまった理系の人
  • はじめて微分・積分を学ぶ意欲的な文系の人
  • 学校で習った微分・積分がよく分からない高校生

 

 

本書の特色

  • 高校数学の総括として、微分・積分の理解を完成させる
  • 直感でも理解できるように図やグラフを多用
  • 丁寧な式変形を通して数式計算の醍醐味が分かる
  • 問題が解ける喜びを味わえる

 

たとえば

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と計算できることを知ってはいても、これを証明できたり、その意味を説明できたりする人は理系でも実はそう多くありません。そしてそういう人の多くは 「微分・積分ね…。昔はそれなりにできたはずなんだけど、もうすっかり忘れたなあ。」 と思われていることでしょう。本書はまさにそんな方のためにあります!

ただし、内容は高校数学の範囲内に限りました。

「高校数学の頂点は微分・積分だ」 という人は多いですが、それは微分・積分が高校数学の中で一番難しいからではありません。難しさで言えば、整数や集合、確率も決してひけをとらないと思います。
微分・積分が高校数学の頂点たる所以は、微分積分を理解するためには、他の様々な単元の理解が必要だからです。微分・積分を学ぶとそれまでバラバラだった各単元が一つに収斂(しゅうれん)されていくのを感じることでしょう。私は高校時代微分・積分を通じて「ああ、あの単元はこのために勉強したのか」という感慨を何度も抱きました。
本書はそんな高校数学の頂に上り詰めるために必要な関数(三角関数、指数関数、対数関数)や数列、極限などの各内容も端折らずに原理原則から説明しています。そういう意味では山の中腹からではなく麓からナビゲートしているつもりです。

微分・積分には計算技法としての側面があります。しかしそれは決して小手先のテクニックではなく、人類が真実に到達するために獲得した尊い技術です。本書は、読者の皆さんに技術としての微分・積分計算の実際をお見せして「おお凄い!」と感動してもらったり、「なるほど!」と膝を打ったりしてもらうために、敢えて数式を避けませんでした。逆に、類書では省かれることが多い部分も含めて出来るだけ丁寧に書きました。結果として徹底的に「行間」を埋めた本になったと自負しています。また式変形の途中で使う公式や既習事項も紙幅の許す限り、数式の周辺に書き添えました。本書においては式変形の途中で「何をやっているか分からなくなった」と頓挫してしまうことはおそらくないだろうと思います。
もちろん数式だけでなく、文章でも読者の知的好奇心をくすぐる仕掛けはたくさん用意したつもりです。そこには数式変形に疲れた頭を休めるオアシス的な内容もあれば、「言語」として数学を捉えるために数式の意味を考察する内容もあります。

高校数学の頂は一歩一歩をちゃんと踏みしめれば必ず到達できるところにあります。あいにくロープウェイはありませんが、それだけに自分の足でその頂きに立った時の喜びはひとしおです。ご興味のある方は是非手にとってみてくださいm(_ _)m

 

目次

はじめに——高校数学の頂に立とう!

第1部【微分の巻】
まずは「関数とグラフ」のイロハから
変化を捉える第一歩——平均変化率 
「等差」数列の和、「等比」数列の和
遙か彼方を見よ——数列の極限
「分母にゼロ」を攻略——関数の極限
コラム:ゼロで割ってはいけない理由
「微分係数」は接線の傾きのこと
物理への応用①:瞬間の速度
順列・組み合わせと「二項定理」
微分係数の公式を自力で導く!
変化を分析する——導関数と増減表
外と! 中と!——合成関数の微分
数式変形で導く——積と商の微分
一気に復習①:三角比と三角関数
扇形で考える——三角関数の微分
コラム:日本人は微積分に到達していたか?
一気に復習②:累乗と指数関数
一気に復習③:対数と対数関数
対数関数と指数関数を、いざ微分!
応用編①:関数の最大値と最小値
応用編②:直線で近似する

第2部【積分の巻】
積分とは?——微積分の基本定理
不定積分と定積分の公式を導く
積分のテクニック——置換積分
コラム:記号の王様、天才ライプニッツ
定積分の応用①:面積を求める
定積分の応用②:体積を求める
物理への応用②:微分方程式
コラム:天気予報があたらない理由

おわりに——この先に見えるもの

 

紙面の紹介

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