統計以外の数学を大人が学び直す理由


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NEC BIGLOBEが編集する会員誌「サーイ・イサラに取材をしていただきました。

9月号の【今月の旬ワード】が「数学」だということで、
「今からでも遅くない!『数学をやりなおす』オトナの理由」
がテーマのインタビューでした。

 

統計が必須でなかった理由

昨今は未曾有の統計ブーム(?)で、統計関連の書籍や記事をよく見かけます。統計は長らく数学の必須単元ではなかったので(平成24年度から実施されている指導要領では必須)、高校時代に数学が得意であった人でも統計の知識がまったくないという人は少なくありません。それだけに統計という手法によって明らかにされる事実を目の当たりにすると、マジックを見た時の様に興奮し、虜になる気持ちはよ~く分かります。

「どーしてこんなに大事なことを学校で教えてくれなかったんだ!ヽ(`Д´)ノ」

とお怒りになる人もいるでしょう(・_・;)。だってそうですよね。連立方程式とか数列とかベクトルとか使いもしないものを勉強する暇があったら、実際に役に立つ統計を学びたかった!と思うのは無理もありません。ただ文科省を擁護するわけではありませんが、これまで統計が必須単元でなかったのには理由があります。

統計はいわば道具としての数学です。道具は使いこなせることが大切であり、その仕組みまでを理解する必要はないことがほとんどです。目の前に複数のデータがあるとき、それらを表計算ソフトに入力し、あらかじめ用意されている関数を用いて平均、中央値、分散、偏差、相関係数などを出すことができれば、そしてそれぞれが何を意味するかが分かっていれば、それ以上のことを求められることは稀でしょう。仮にもう少し進んで「推定」や「検定」をすることがあったとしても、正規分布やt分布などの数式自体を理解する必要は普通ありません。

「道具」はそれを使わない人にとっては「無用の長物」です。健康のために、と張り切って買ったぶら下がり健康器やルームランナーは使わなくなると邪魔でしょうがなくなります(^_-)-☆。また統計は一般に計算がとても面倒なので表計算ソフト等の助けが欲しいところですが、ひと昔前までは中高生がパソコンを使うことは今ほど一般的でありませんでした…。

以上のような事情を鑑み、統計は「仕事や研究で必要な人だけが学べば良い」という選択単元にされていたのだと思います。

 

「道具」以外の数学が必要な理由

こんな風に書くと

「だからと言って、まるで役に立たないようなものばっかり教えないでくれよ!」

という声が聞こえてきそうです。ごめんなさいm(_ _)m

確かに、2次方程式の解の公式や因数分解が実生活で役に立つことはまずないでしょう。しかしこれらは統計と違って「道具」としての数学ではありません。「使えるかどうか」が問題なのではなく、本質を理解することで論理的に思考するための考え方を学ぶことが目的です。関数も方程式もベクトルもそのための材料に過ぎません。

とは言っても、テストや入試に追われていた学生時代にはそんなことに気づく余裕も時間もなかったはずです。ただただ解法を暗記してなんとか乗り切ってきたという苦い経験を持っている人は多いでしょう。だからこそ大人の皆さんには数学を是非もう一度学び直してほしいと私は思います。学生と比べて圧倒的な語彙力と人生経験をもつ「大人」は、イメージをする力に長けているので、数学を学ぶ意味と意義を理解する準備ができています。そしてそのための時間も十分にあります…詳しくは過去記事をご覧くださいm(_ _)m↓

大人が数学を学ぶ意味(「大人のための数学勉強法」の反響に寄せて)

 

記事リンク

約1時間のインタビューの間、相変わらず調子に乗ってしゃべり倒してしまいましたが、少ないスペースに見事にまとめて頂いてさすがプロ!と感心します。残念ながら一般書店での販売はありませんが、記事の内容は下記リンクからご覧いただけます。

今月の旬ワード【数学】:今からでも遅くない!「数学をやりなおす」オトナの理由

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