大人が数学を学ぶ意味(「大人のための数学勉強法」の反響に寄せて)


昨日公開された拙書「大人のための数学勉強法」ダイヤモンド・オンラインの記事(数学ができる人の頭の中~どんな問題も解ける10のアプローチ)はおかげさまで大きな反響を読んでいます。公開から1日経った今日現在(9/14正午)、

 記事からの直接tweet:185(287)

 Facebookの「いいね!」:73(126)

 はてなブックマーク:365(613)

などとなっております(追記:赤字は同日23:00現在)。

本当にありがたい限りです。

そんな中、特にtwitterや、はてなブックマークのコメントで

「これは数学に限ったことじゃないな」

「仕事でも同じ」

「何にでも言えることでしょう」

と言った類のものが少なくありませんでしたが、私にとってこれは大変嬉しい感想でした。

突然ですが…なぜ私たちは数学を勉強するのでしょうか?

私は「大人のための数学勉強法」の中で次のように書きました。

(前略)
「今更数学なんて勉強しても何の役にも立たないよ。」
そんな風に考える大人の方は少なくありません(あ、この本を手に取ってくれたあなたは違うと思いますが!)。確かに、数学で扱うベクトルや指数関数や三角関数などが日常生活で必要になることはまずないでしょう。にも関わらずほとんどの国で数学は義務教育のカリキュラムに入っています。なぜでしょうか?

それは、論理力(=数学的思考力)、すなわち筋道を立てて物事を考えていく力を養うことこそ数学を学ぶ本当の理由だからです。
論理力があれば他人に自分の意見を納得させることができますし、反対に自分と違う他人の意見を理解することもできるようになります。

それだけではありません。対人関係や仕事上のトラブル、それに環境問題などの社会問題などでも、複雑な問題解決の糸口を探るには、問題点を検証・定量化し、対象を客観視して、論理的に解決を探っていかなければなりません。さらその問題が解決できたときに、経験した具体的な事柄を抽象化することができれば、経験に基づく解決法の汎用性が一気に高まり、新たな問題に立ち向かう際の指針を自分で創り上げることもできます。これはまさに数学です。

また、身近なところでは、オーディオの配線だって数学ですし、新しい家電の説明書を読む力や上手に旅行や仕事の予定を立てることも数学だと言えます。数学は問題集に載っている問題を解くために学ぶものではありません。数学は論理力を磨き、世の中を生き抜く「脳力」を磨くために学ぶものなのです。

これは「なぜ数学を学ぶのか?」という問いかけに対する私の答えです。

残念ながら中学生・高校生は次々と迫る定期テストや入試をクリアしていくことに必死にならざるを得ないので、このような数学を学ぶ意味までを考える余裕はなかなか持てないでいます。

一方、大人は生活や仕事の中に溢れる数学の必要性を痛感する機会に恵まれており、またテストに追われる必要もないので、時間を自由に使って数学の本当の魅力を味わうことができます。そして、大人は学生よりも多くの人生経験を積んでいるため、抽象化された数学の世界に生きた「意味」を見出したり、具体的な「美」を重ね合わせることにも一日の長があるはずです。

私が家庭教師時代から一貫して大人の方を教えることにこだわり、そこに醍醐味を感じているのはまさに上記のような理由があるからです。

ダイヤモンド・オンラインの記事を通じて「これは仕事にも通じるな」と思っていただいた方には是非拙書を手に取っていただき、数学の魅力と意味を再発見する方法を掴んで頂きたいです。そして拙書をきっかけに数学がもたらす大きな恩恵を受けられる人が1人でも多くなることを願ってやみません。

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精魂こめて書いた本が多くの方に読んでいただけるのはとても嬉しいです。

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