「地図と磁石」を使うには


以前の記事で問題を解くには「地図と磁石」を持つことが大切だと書きましたが、具体的には「地図と磁石」とはどのようなものでしょうか?
ここに簡単な例を一つ出します。
問題:「1から10まですべて足し合わせるといくつになるか答えなさい」
解:「55」
もちろん地道に計算をしてもすぐに答えは出ます。中には答えを暗記している人もいるかも知れません。 等差数列の和の公式を覚えていて
「{(初項)+(末項)}×項数÷2」を使って
(1+10)×10÷2=55
と計算した人もいるでしょう。 しかし、このどれもがこの場合の「地図と磁石」ではないのです。
この場合の「地図と磁石」は、
    1+2+3+4+5+6+7+8+9+10
+)10+9+8+7+6+5+4+3+2+ 1 
  11+11+11+11+11+11+11+11+11+11=110
  
110÷2=55
のように、考えることです。もちろんこれを少し進めて考えれば先の「等差数列の和の公式」へとすぐにたどり着きます。 この「地図と磁石」を持たないで、ただ公式として「等差数列の和の公式」を丸暗記している(していた)人は、少し応用問題を出されただけで途端にできなくなってしまったり、そもそも公式そのものを間違って覚えてしまっていたり、あるいはすっかり忘れてしまっていたりする事が少なくありません。しかし、この「地図と磁石」を持っている人は、この考え方を使って解ける問題の多いことに驚くでしょうし、公式はもはや知識ではなく知恵として一生忘れない財産になります。
まさにここに「地図と磁石」を手に入れるためのヒントとその醍醐味があります。上の例で「逆に並べて上下に足し合わせる」という発想は今では教科書にも無味乾燥的にさらっと書いてありますから、何でもない事のように思われるかもしれませんが、コロンブスの卵と一緒で最初にこれを考えた人はやはり、偉大だと思うのです。その偉大さに「賢いな~」と感動できる感性を持つ事がまさに「地図と磁石」を手に入れる第一歩です。

follow us in feedly

Post Navigation