「武器」は少ない方がいい。


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私は職業柄よく生徒さんや生徒さんの親御さんに
「勉強のコツって何ですか?」
と聞かれます。そういう時に決まって私は
「それは覚えないことです」
と答えています。

ここで問題を解くということを、戦場で戦うことに例えてみましょう。あなたはどのような準備をするでしょうか?古今東西ありったけの武器を揃えて戦場に行きたいと思いますか?そして、
相手が小柄ならこの短刀
大柄ならこの長刀
もし途中熊に襲われそうになったらこの鉄砲
相手が4人までならこのライフルで
相手が5人以上ならこのバズーカー…
と相手を見て武器を使い分けるような計画を立てますか?

少なくとも私はそんな準備はしません。私が戦場で欲しいのはありとあらゆる種類の多様な「武器」ではなくてたった1つの「伝家の宝刀」です。それさえあればどんな敵とも戦えるそういう武器を1つだけ持っていくのが理想です。そうです。
武器は少なければ少ないほど良いのです。
そもそもテストで出くわした問題が未知のタイプの問題である場合、相手の種類によって「武器」を変えている人は相手を知らないのですから「武器」を選びようがなくただ呆然と立ち尽くすしかなくなってしまうでしょう。
しかし「伝家の宝刀」一本で戦いを挑める人はたとえ最初は相手のことがよく分からなかったとしてもその宝刀を手に臆することなく進んでいけるでしょう。
巷に多い、問題のタイプ毎に解法を覚える「解法の暗記」勉強法はここでいう相手によって武器を変える戦い方を訓練しているようなものです。試験範囲の単元が決まっていて、相手がはっきりしている定期テストではそれでもいくらかは対応できるかもしれません。
しかし、試験範囲が膨大で相手を絞ることが不可能が入試(特に大学入試)ではその戦い方はあまりに危険です。だからこそ私は「覚えない」勉強法を説いているのです。
ではどうするか。
様々な問題のタイプ毎に闇雲に解法を丸暗記することはやめて
 その問題の解法はなぜそのような解法になったのか?
・その解法はどのような発想から生まれたのか?
に思いを馳せてもらいたいと思います。
そして、その発想を手に入れてください。あなたが手に入れた発想の質が良ければ良いほどあなたはより多くの問題に対して自ら解法を導き出せるようになります。そうなってくれば伝家の宝刀はもうすぐそこです。
数学の勉強とはより良い発想を探す旅だと言っても過言ではありません。解法を覚えるだけの丸暗記勉強法は辛いだけですが「伝家の宝刀」の発想に触れ人間の知恵の偉大さに触れることは感動的な体験です。
そして、その感動が味わえるようになったときあなたはきっと、未知なる問題を前にしても臆することなく進んでいける勇気と知恵を手に入れていることでしょう。

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