HowではなくWhy【数学の正しい勉強法】


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photo credit: e-magic via photopin cc

数学や理科を学ぶ上で一番大切なことは何でしょうか。

それは「やり方(How)」を暗記することでなく「なぜ(Why)」そのように解くのかを考えることです。

 

間違った勉強法

努力をしているのに成績が上がらない生徒さんの典型的な勉強のやり方は次のようなものです。

 教科書や授業で紹介された定理や公式を覚える

教科書や授業で紹介された例題でその定理や公式の使い方を知る

問題集をやってみる

例題の完全な類題以外ができない

解答を読む

解き方を暗記する。

次の問題をやってみる…

追記(2013年5月16日):これについては、拙書『大人のための数学勉強法』の中でも、きたみりゅうじさんに次のようなイラストを書いていただきました。

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これはごく一般的な勉強法だと思われるかもしれませんが、なぜいけないのでしょうか?それは、定理や公式を覚えて、解法を覚えて…と、暗記ばかりで「考える力」を使っていないからです。定理や公式を覚えてあてはめるのは「勉強」ではありません。また定理や公式が導かれた背景を理解していなければ、その定理や公式の素晴らしさや伝えたい事も理解できていないことになります。

また、もう一つ大事なことは、特に数学や物理や化学においては問題集で演習をした問題というのは基本的に「テストに出ない」問題だということです。(もちろん学校の定期テストなどでは数学や理科の実力を測るのとは別の目的で、生徒が勤勉かどうかを判断するためだけに問題集と同じ問題を出すことはあるかもしれませんが、これは私から言わせれば最も間違った指導方法です。)

「自分は『テストに出ない』問題を使って勉強をしているのだ」という意識はとても大切です。これが分かっていれば、テストに出ない問題の解き方を覚えても仕方がないことが良く分かると思います。

特に難関大学であればあるほど出題される問題は新傾向であり、そういう問題の前では暗記しただけの「解法」はいくつ束になっても全く役に立ちません。

 

正しい勉強法

それでは正しい勉強のやり方を紹介します。

教科書に載っている定理や公式を自分の手で証明できるようにする

教科書や授業で紹介される例題でその定理や公式の使い道を知る

問題集をやってみる

できない

解答を見る

なぜ自分は出来なかったのかを考える

基本事項が頭に入っていないことが原因の時はその基本事項を復習する

なぜ解法に至る「発想」が頭に浮かばなかったのかを考える

その発想を自分のものにするにはどうすれば良いのかを考える。

次の問題をやってみる

以前自分のものにした発想が使えないかを試してみる…

というものです。

大切なのは、とにかくしつこいくらいに「なぜ?」「なぜ?」と自分に問いかけることです。

「なぜ、出来なかったのか?」

「なぜ、そのような解法なのか?」

「なぜ、そのように発想できるのか?」

こういう問いかけに自ら答えていくことこそ真の勉強だと言えます。

もちろん、これらの問いかけに中学生・高校生の生徒さんが自ら答えを導き出すのは容易なことではありません。またその答えは巷の参考書や問題集の類には著しく欠けている部分でもあります。それにこういう勉強方法は1問1問にとても時間がかかるため忙しい学生の皆さんはなかなか実践するのは難しくまた勇気のいることでしょう。

でも、この「なぜ」に答えていこうとする勉強法は「そうか!」と納得できた時の感動もとても大きく、勉強が楽しくなる勉強法でもあります。「勉強がつまらない」「成績が上がらない」と悩んでいるのなら、是非勇気をもって、「なぜ」と自分に問いかけてみてください。そこから開ける道がきっとあります。

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